放言御免hougen-gomen
ニュー・カン・ジュン
「お先にどうぞ…。ニュー・カン・ジュンですから…」
遠慮(謙遜)されている先輩に上座(上席)を譲るとき、お寺さん(僧侶)同士の間で使う言葉が、「ニュー・カン・ジュン」(たぶん、私のいる地方だけのことだとは思うのだが…)
字で書くと 「入棺順」。棺に入る順、という意である。つまり、「あなたが先(に死ぬの)だから」というブラックジョーク。年齢(長老)順で目上の人を立てるつもりで言っている。
しかし、よく考えてみれば、これもおかしなこと。
仏教では、老少不定(ろうしょうふじょう)=いのちが終わるのに、若いも年寄りも関係ない(順番どおりにはいかない)と説く。年齢順が、そのまま入棺順にはならない。
まっ、そのことを十分踏まえている僧侶だからこそ、「ブラックジョーク」として平気で使っているのかも知れない。くれぐれも一般のお方は使われないほうがよろしいかと…。放言御免。