JIIN'SつれづれBlog
葬儀社職員さんのお経
ご自宅で本当のご家族だけの葬儀でした。
仏間が手狭ということで、お仏壇中心のお荘厳として別に葬儀壇(他宗でいう祭壇)は設けず、スッキリとした葬場です。
通夜では、正信偈をご一緒におつとめしていただけるように会葬者(ご家族)数名の方には経本を配りますが、残念ながら黙読でした。
ところが、どこからか私に合わせていっしよに正信偈を読む声が聞こえます。
声の主は、まだ若い葬儀社職員さんでした。
自分の立場を踏まえてか、抑え気味の控えめなの小さな声でしたが確かなおつとめでした。それも経本を持たずに無本で。
葬儀の時も添引念仏・和讃まで 小声で読まれましたので、「キチンと正信偈のおつとめができますね」と声をかけると、
「(当地方は浄土真宗が多いので)いつも聞いているうちに耳で覚えました」とサラリと答えが返ってきました。
私の経験のなかでは、いまだかつて、正信偈のおとつめを一緒にされる葬儀社職員さんには出会ったことがありません。
今回は少人数ということもあったかもしれませんが、ちゃんと声に出してお参りして下さるとは、有難くもあり、驚きでした。
考えてみれば葬儀社の職員さんが、僧侶以上に通夜・葬儀のご縁があるわけで、毎日のように 正信偈のおつとめやご法話聴聞をされているわけでした。
そういう意味では、遺族と寺院を第三者的立場から数多く見ている葬儀社職員さんから「葬儀のあり方」についての思いを聞かせてもらう機会があればいいな…と思いました。(なかなか ホンネは言えないでしょうけど)