放言御免hougen-gomen
「大食い・早喰いバトル」とバトル
「大食い・早喰いバトル」という類いのTV番組がある。
要するに、参加者がいかに速く、いかにたくさん食べるか競うのである。
その食べる量は尋常ではない。
ラーメン5杯、ステーキ5枚、カレーライス10杯、にぎり寿司30個、ケーキ10個、コーラ3リットル… それを 淡々と、そして最後は苦しそうに無理やり口の中に入れていく。
見事、食べきれば大拍手に豪華賞品!
私は、見ていて腹立たしくなっていた。
今、この優勝者が食べた量は、20~30人前になるだろう。だが、もしも、それだけの食料を アフガニスタンなどの難民の子供たちに届けたならば、何百人ものいのちが、今日から明日へつながっただろう。それを「おいしい」と味わうこともなく、辛そうな顔をして食べ尽くしたのである。
食べた本人だけではない。そんな番組を制作したテレビ局、またそれを見ている視聴者も 同じことをしていることになる。その日の1食さえ口にできない難民の人たちが、この番組を見たら、どんな気持ちになるだろうか?
飽食という言葉を通り過ぎ、それを見世物にしている日本。
これを嘆く記事を、今朝の新聞で読んだ。やはり、同じことを思う人はたくさんいるのだ。
偶然か、この文を書いている夜「史上最速の早喰王!」とタイトルで番組をやっていた。それを見ていた娘に、チャンネルを替えさせてしまった。「大食い・早食い番組撲滅運動」は、我が家でそれを見ないことから。 放言御免。