住職ノートnote
ちょっとだけよ
2002年は、「あきらめて いい加減で ガンバラナイ」というテーマで一年を過ごさせてもらいました。
おかげさまで、一昨年まで「頑張って」吸っていたタバコを「頑張ってまで吸うことはない」、と思って吸うのをやめました。
2003年、 日日あらたに (ONSAI)のテーマは、「ちょっとだけ」です。
頑張るのも、ガマンするも、みな、ちょっとだけ・・・。
いきなり、100パーセントやろうとしないのです。
たとえば、5年生と2年生がいっしょに遊ぶときを考えます。
5年生に合わせたら、2年生はついていけません。反対に2年生に合わせたら、5年生は とてもたいくつです。
それなら、5年生がちょっとガマンして4年生レベルに・・・、2年生がちょっと背伸びして3年生レベルになれば、ほとんど差はなくなって楽しく遊ぶことができます。
勉強だって、いきなり何時間もしたくありませんから、ちょっとだけ、10分だけ机に向かって勉強するようにします。それができたら、今度は、ちょっとだけ 休憩する。
つまり、いきなり 頑張って意気込むことをやめようと思うのです。
言い方を変えれば、「ちょっとだけは やろう」ということです。
でも そのちょっとが、難しいときもあります。
たとえば、人に謝るときには、頭を下げて床に近づけますが、その頭を下げる ほんのちょっと(数十センチ)がとてもたいへんなことです。頭と床との距離は、長さ(距離)にしてみれば、わずかなものかもしれませんが、それは 月へ行くよりも遠く、辛いときがあります。
結果(全部)を考えるから、とても辛い(億劫な)ものになるのです。だから、「ちょっと」でいこうと思うのです。
「千里の道も一歩から」というように、月への距離も 一センチからです。いきなり到達するわけではありません。人生も、ほんのちょっとの積み重ねです。
そういえば、相田みつをさんの詩に こんなのがあります。
今、ここ、じぶん
その合計が じぶんの一生
だから今年は、「ちょっとだけ・・・」