住職ノートnote
そのままでいいよ
2003年は、「ちょっとだけよ」というテーマで、頑張るのもガマンするのも、みな ちょっとだけ で一年を送らせていただきました。
おかげで、今まで いきなり100パーセントやろうして なかなか出来なかったことが、いろいろ出来たような気がします。
ということで、2004年、日日あらたに(ONSAI)のテーマは、「そのままでいいよ」で、いきたいと思います。
「そのままで いいよ」とは、阿弥陀さまが、この私のことを私以上に知り通した上で、私を丸ごと認めて下さっている言葉です。
「そのまま」ですから、自分を自分以上に威張って見せることも
いりません。反対にクヨクヨする必要もありません。
あのSMAPの歌でいうならば「世界にひとつだけの花」なのです。
「あなたは、あなた色(自分色)に思いきり いのちの花を咲かせらいい」…と。
だから、阿弥陀さまは、この私に「立派な人になりなさい」とか、「善い人になりなさい」などとは言われません。
そうではなく、「なかなか立派な人に なれない自分」、「善い人になりきれない私」…。そんな「わが身を知れよ…」といわれます。
私が自分で気づかなかった、私の傲慢さ・恐ろしさ・身勝手さ・愚かさを知り尽くした上で、いのち丸ごと「そのままでいい」と認めて下さるのです。
つまり、「そのまま」とは、 阿弥陀さまの側から見た「そのまま」です。私が自分の都合のいいように見た「このまま」の自分ではありません。
ですから、「そのままでいい」と、阿弥陀さまの願いが聞こえたら、「このままじゃ いけない」と力強く 生きていく力が出てくるのだと思います。
成功しても失敗しても、 「よくやった」と「そのまま」認めて下さる大きなまなざしにつつまているのですから、どんなことも「これもまた自分の人生」と引き受けていける…そんな気がします。
今年は 「そのままでいいよ」の声を聞いていこうと思います。
※その声こそ「南無阿弥陀仏」「ナモアミダブツ」のお念仏なのです