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住職ノートnote

納骨は いつ?


「納骨は、いつ頃にしたらよいですか?」
と聞かれることがあります。
「私の知る限りですが、納骨の時期について書いてあるお経はありません。
なので、いつでも大丈夫です。」
とお答えしています。

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土葬だった時代では、「納骨の時期」は問われません。
だって、土葬=納骨 ですから。
つまり、火葬するようになってから「時期」を選べるようになったわけです。

そもそも、葬儀のしきたりは山をひとつ越えただけで異なるほど地域性があります。
A地区では火葬後、収骨したらそのまま墓地に行って納骨します。
一方、A地区に隣接するB地区では 四十九日の日に法事の後に納骨です。

ですから、A地区の人は、しばらく納骨しないB地区の人に「遅いね」といいます。
反対にB地区の人は、すぐに納骨するA地区の人に対して「早いね」と言います。
どちらも、自分の地区が「ふつう」だと思っているので、
どちらも、「正しい」のです。

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ということで、納骨の時期は「いつでも大丈夫」となります。
もし、時期についてトヤカク言われたときには、
「どのお経に書いてあります?」
「お寺で(西楽寺住職から)聞いた」
とお応えください。

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何年か前、ある男性が家を新築された後、すぐに入院してそのまま亡くなられました。
そこで、奥さまから 言われました。
「主人は せっかく家を建てながら、ほとんど住んでいません。
骨になってしまいましたが、納骨せずしばらく家に置いていてもよいでしょうか?」と。

「はい。お気の済むままで置かれていて大丈夫ですよ。」
とお答えしました。

結局、3回忌法要が終わってから
「もう、気が済みました。」と言われて納骨されました。

もちろん、「気が済んだ」のは、ご主人ではなく、ご主人を慕われる奥さまの方なのですが、
これでよかったと思っています。