住職ノートnote
元・占い師にきく
元 占い師の人が こんな打ち明け話をされているのを 本で読んだ事があります。
それは、一昔前(昭和30年代ころ?)の占い師の常とう手段だそうです。
まず、占い師が筮竹(ぜいちく)を束ねて お客の様子をうかがいます。
それから、ひと言…。(ちょっと、気味悪そうな声で)
「ほぉーっ、お宅の(敷地の)どこかに、古~い井戸がありますね。(-.-)」
そう言われると お客は ビックリ。
「どうして、この人はウチの家の様子がわかるんだろう…。」 (゚o゚)
こうなれば、もう、しめたもの。この後は、お客は占い師のいうことをみんな信じてしまうといいます。
でも、考えてみれば 井戸があるのは、当たり前のこと。昭和30年代には まだ上水道が普及したばかりの時期で、それまで使われていた井戸が ほとんどの家庭にも残されていたのですから。
では、新しく造成された宅地の家で 井戸がなかったら…。どうでしょう?
「いいえ、我が家には井戸は ありません」 (-.-)
とお客が答えれば、すかさず、
「いやぁ、なくて良かった!!」 (^○^)
(「井戸があったら タイヘンなことだった」、と言わんばかりに…)
と 井戸の話を やり過ごして話題を変えます。
こうやって、お客の様子をさぐりながら、自分のペースにして 占って(?)いくのです。要するに、お客を信じ込ませる それなりのテクニックがあるみたいです。
そりゃ、そうですよね。占いで先が見えたら、占い師さんは いつも 宝くじ一等を当てて「いい暮し」してますよ。何も寒空の街角に立つ必要はありませんよね。
でも、占い師さんにそう言えば、きっと
「いえ、他人様の未来は見えても、自分の未来は見えないのですよ」とかなんとか、お答えになることでしょう。
あるお寺の掲示板に
方角・日のよしあし…等と災難は無関係である
だから、当たることもある
とありました。
どうですか?大切な 1度きりの自分の人生を 占いで決めちゃうのは寂しい気がしませんか。